お風呂に関しての豆知識

以外と知られていないのですが、「ヒートショック」という言葉を知っていますか?
「ヒートショック」とは暖かい部屋から寒い部屋への移動などによる温度の急な変化が体に与えるショックのことです。
お風呂に入るとき服を脱いで裸になり、その後熱いシャワーや湯舟につかるという当たり前の入浴が心臓に大きな負担をかけるのです。
当たり前の入浴の間に血圧は急上昇、急降下をを繰り返します。この急激な変化でヒートショックを招きます。
ヒートショックによる症状は、心筋梗塞・脳梗塞・不整脈リスクが高く、軽く失神やめまいだけでも浴室のため滑って頭を打つなどの危険があります。

驚くのは、1年間で全国で19000人もの人が入浴中の急死に至った推計されていることです。
この死亡者数は、交通事故による死亡者数のなんと4倍以上です。ですが、認知度は低いのです。
ヒートショックが最も起こりやすいのは、体が弱い高齢者にですが、若くて元気な人でも起こりえる症状です。また、熱いお湯が好きな方や糖尿病や高血圧などの成人病の持病がある方、晩酌後に入浴を好む方などもリスクは高く危険です。
高齢者に多いのが、戸建で築20年以上の住宅は在来工法の浴室が多く、在来工法の浴室はユニットバスに比べて保温効果が低く浴室自体も冷えやすいです。
そのため、浴室温度とお湯の温度差が大きく、ヒートショックを引き起こすリスクが高い環境となっています。
では、少しでもヒートショックのリスクを減らすための方法は、温度差を減らすことです。

ポイントとしては
1、浴室や脱衣所を暖房で暖める。ファンヒーターなどで脱衣所を暖めて、裸になった時の急激な体温低下を防ぐ。
暖房機などがない場合は、高い位置でシャワーヘッドを固定し浴槽にお湯をためると浴室全体が暖まります。
2、給湯温度を上げすぎない。熱い湯舟が好きな方もいらっしゃるとは思いますが、湯温が高ければ浴室内との温度差がひらきます。
3、湯舟につかる前には手足など体の末端からかけ湯をしてお湯に体を慣らす。湯船から急に立ち上がらない。
すぐに、実践できることも多くあるので、是非試してみてください。家族と一緒に住んでいる方は入浴前に一声かけるのも忘れずに。

出典:消費者庁 「冬場に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」PDF(194KB)